研修医正井先生が筆頭演者となり執筆した論文が掲載されました。
世界でもっとも遅発性に発症したと思われる弛緩→PRESの症例の論文です。
【2019年採択論文-英文誌-】
2019年4月19日~2019年4月21日に金沢で開催された
第122回日本小児科学会学術集会にて発表を行ってきました。
詳細はこちらをご覧ください。
http://okayama-u-qq.sakura.ne.jp/activities/716
中尾篤典教授の連載、
こんなにも面白い医学の世界 からだのトリビア教えます
第56回「カブトガニの貢献」が掲載されています。
https://www.yodosha.co.jp/rnote/trivia/trivia_9784758116251.html
内藤先生の論文が掲載されました。
Steinberg A, Callaway CW, Arnold RM, Cronberg T, Naito H, Dadon K, Chae MK, Elmer J.
Prognostication after cardiac arrest: Results of an international, multi-professional survey.
Resuscitation. 2019;138:190-197.
Resuscitationという集中治療・蘇生分野ではトップジャーナルへの掲載です。
心停止蘇生後の患者さんの神経学的予後が不良な場合、つまりしゃべったり笑ったり食事をしたり出来ない場合、life-sustaining therapy いわゆる延命治療をするかどうか、家族や医療者の間で大きな問題になることがあります。
一方で、まだ助かる可能性があるのに治療を中断してしまうことに対して、医療者は抵抗があります。
このような背景を検討するため、640人の医療従事者にアンケートを行い、心停止蘇生後患者での治療撤退に関するエラーを医療従事者がどれだけ許容することができるか?を検証した論文です。
全体の集計では「治療すれば良好に生存できるかもしれなかったのに、治療から撤退した:False Positive Rate(FPR)」の許容できる範囲は0.1%以下であったそうです。
一方、「治療して良好に生存できないにも関わらず、治療を行った:False Negative Rate(FNR)」の許容できる範囲は1%以下であると過半数が答えています。
10年目以上の医療従事者よりも5年目以下の医療従事者の方がFPRに寛容であり、集中治療医よりも緩和ケアの医療従事者がFPRに寛容であったことがわかりました。逆に言うと、集中治療の専門家ほど、また経験年数が長いほど、なかなか治療中断の決断をせずに粘る、という現実があらわになったといえます。
4月1日に、科学研究費(科研費)の発表があり、当教室からは4名の先生の申請がとおり研究助成をうけることになりました。
研究者本人の業績、申請内容など厳しい審査をうけて、国からお金を取って研究するというのは素晴らしいことです。
岡山大学救命救急・災害医学教室では、キャリアアップにつながる基礎研究にも力をいれています。
4人の先生がた、本当におめでとうございます。
●尾迫 貴章 先生
腸管上皮細胞における透過性制御機序の解明と臨床への応用
●山田 太平 先生
肺毛細血管内皮細胞障害に対する水素ガスの有効性の検討
●青景 聡之 先生
ARDS亜急性期~慢性期の水素吸入による肺線維化抑制効果:モデルマウスによる検証
●藤崎 宣友 先生
水素吸入は補助的治療手段になりうるか?ショックモデルを用いた検討
腹痛で来られた60代の患者さんでCTで胃壁に気泡が認められ、胃気腫症と診断されています。
胃気腫症は比較的珍しい病態で胃内圧があがり、続発する粘膜障害が発症に大きく関与しますが、
この患者さんも上腸間膜動脈によって十二指腸横行脚が圧迫されるSMA症候群を合併していました。
来られた時は、重症の呼吸性アシドーシスで瀕死の重症でしたが、
庵谷先生や湯本先生はじめスタッフの懸命の治療で手術をすることなく、保存的治療で元気に退院されました。
救命救急科では新たに、
新鮮凍結血漿投与の実態と急性期出血に関する前向き観察研究が開始されます。
【研究責任者】
救命救急科 教 授 中尾 篤典
【本学における研究分担者】
救命救急科 准教授 内藤 宏道
救命救急科 助 教 藤崎 宣友
詳しくはこちらをご覧ください。
研究内容