学生の大下くんにも頑張ってもらった、くも膜下出血に関する論文が脳神経外科の先生方のご協力もあり、Acute Medicine & Surgeyに掲載されましたのでご報告します。
非外傷性のくも膜下出血の多くは脳動脈瘤の破裂が原因ですが、破裂性椎骨動脈解離も重要な病因の1つです。
後者の方が予後が悪いという報告は散見されていましたが、その発症様式や臨床像についての報告はこれまでほとんどありませんでした。
本研究では2023年までの5年間に当院に救急搬送されたくも膜下出血の患者さんを対象とし、破裂性椎骨動脈解離が原因のくも膜下出血の患者さんでは、
先行する頭痛の割合が高く、院外心停止に陥る割合も高い傾向にありました。その結果ICU死亡率は高いものの、6ヶ月後の神経学的予後は脳動脈瘤破裂と変わりませんでした。
以上、ご報告申し上げます。