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内藤宏道先生と本郷貴識先生の論文がResuscitationにpublishされました

SAVE-J IIのサブ解析として、Gray White MatterGWRratioが院外心停止でECPRを受けた患者さんの予後を予測できるか検討しました。Resuscitation誌に掲載されましたのでご報告させていただきます。
https://authors.elsevier.com/sd/article/S0300-9572(24)00245-4

一般的に心停止では予後の良い可能性のある患者さんを確実に救命するために、特異度が高い検査(またはFalse positive rateが低い検査)が必要とされていると思います。ECPR後の患者さんで特異度が100%となるGWR値を求めると、GWRは≦1.0程度となり、これはECPRでない心停止例と比較するとかなり低い値です(ECPRでない心停止では≦1.15程度)。機序は不明ですが、ECPRの方が、通常のCPR例よりも、脳浮腫がある場合でも救命例できる場合があるということになります。
本データからは、ECPR後はGWR単体での確実な予後不良の予測は困難かと思っています。今回の論文では、ECPR後はGWRが単体では確実な予後予測がしにくいため、最近よく言われる神経学的予後予測のmultimodal approachECPRにおいて特に重要であることを示したということになります。

SAVE-J II study
GWRを取得するのは時間もかかり大変だったと思います。ここまで多くのデータを集められることは今後ないかもしれないと思っております。大変なご苦労でデータの収集をいただきました研究グループの皆様にこの場を借りて感謝申し上げます。

中尾先生、湯本先生、ご指導いただきありがとうございました。

 

2024年08月06日(火)| NEWS