当院の整形外科・救命センターとの共同研究の論文が掲載されました

当院の整形外科の斎藤先生の論文が掲載されました。救命センターとの共同研究です。

齊藤先生は、2004年から2015年の日本外傷データバンクからデータを集め、1240人の指を含む上肢の切断での再接着について調べておられます。

41.1%がマイクロサージェリーを使った再接着がなされ、2004年には28.5%が転院していたのに対し、2015年には16.3%にまで減少しており、再接着の数が変化ないことを考慮すると、救急搬送が適切になされているか、あるいは再接着ができる施設が増えたためかもしれません。

いずれにしても、再接着の成績や適応は施設間格差があることをこの研究では示しています。

斎藤先生は、難しい四肢の外傷を持ち前のテクニックで見事に整復するプロ中のプロです。このような先生と一緒に仕事ができる我々救命センターのスタッフは幸福です。

斎藤先生、おめでとうございました。

 

Saito T, Nezu S, Matsuhashi M, Nakahara R, Shimamura Y, Noda T, Yumoto T, Nakao A, Ozaki T.

The trend of treatment and conveyance system for upper extremity replantation in Japan: A nationwide population-based study from the Japan trauma data bank

J Orthop Sci. 2020 Apr 26. pii: S0949-2658(20)30077-4.

 

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0949265820300774?via%3Dihub

 

2020年05月07日(木)| NEWS

令和2年度科研費 2名が採択されました

4月1日に、科学研究費(科研費)の発表があり、当教室からは2名の先生の申請がとおり研究助成をうけることになりました。
研究者本人の業績、申請内容など厳しい審査をうけて、国からお金を取って研究するというのは素晴らしいことです。
岡山大学救命救急・災害医学教室では、キャリアアップにつながる基礎研究にも力をいれています。

先生がた、本当におめでとうございます。

 

●中尾篤典先生

 水素豊富食塩水管腔内投与による小腸移植グラフト保存への新しいアプローチ

●野島剛先生

 水素の抗炎症作用に着目したVV-ECMO中の新規抗凝固療法の基礎的研究

 

2020年04月01日(水)| NEWS

小崎吉訓先生の論文が掲載されました

小崎先生の論文がCase Rep Emerg Medに掲載されました。

おめでとうございます。

 

Kosaki Y, Naito H, Nojima T, Nakao A.

Epileptic Seizure from Ginkgo Nut Intoxication in an Adult.

Case Rep Emerg Med. 2020 Jan 28;2020:5072954. doi: 10.1155/2020/5072954. eCollection 2020.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7007935/

 

みなさん、銀杏は知っていますか?

秋になると、道端に落ちている臭いあれです。茶碗蒸しに入れたり、炒って食べたりするとおいしいですよね。

今回は、銀杏中毒で痙攣をおこした一例を経験したので報告します。

症例は48歳男性。全身性の強直間代性けいれんで搬送されました。来院時は、嘔気やめまいなどを訴えていました。MRIでは所見はありませんでした。病歴聴取で、銀杏を80個も食べたことが判明しました。血液検査では、銀杏の成分であるメチルピリドキシンが312 ng/mLと高値でした。一方、ビタミンB6の一つであるピリドキサールリン酸は2.4 µg/L、ビタミンB1は20 ng/mLと低値でした。銀杏中毒を疑い、ビタミンB6製剤の内服を行ったところ、症状は改善し、以後痙攣発作は起きていません。

ビタミンB6の活性体であるピリドキサールリン酸は、グルタミン酸をGABAに変換する補酵素の働きを持っています。銀杏の成分であるメチルピリドキシンは、ビタミンB6を活性化する酵素を阻害する働きを持っており、その結果GABAの産生が抑制されます。GABAが低下した結果として、経連などの症状が出ると考えられています。

 

日本人にはなじみの深い銀杏による中毒でこのような症状が出ることがあります。

救急外来に来るかもしれませんので、ぜひとも知っておきましょう。

 

2020年03月06日(金)| NEWS

ピッツバーグ大学留学中の西村先生の論文が掲載されました

大学院生の西村健先生の論文が掲載されました。

おめでとうございます!

 

Nishimura T, Naito H, Fujisaki N, Ishihara S, Nakao A, Nakayama S. 

The psoas muscle index as a predictor of mortality and morbidity of geriatric trauma patients: experience of a major trauma center in Kobe.

Surg Today. 2020 Mar 2. doi: 10.1007/s00595-020-01980-1.

https://link.springer.com/article/10.1007%2Fs00595-020-01980-1

 

 

年齢に伴い低下する筋肉量の変化はサルコペニアと定義されており、手術患者の予後予測に有用と考えられています。

患者の栄養状態を反映する指標としてCTを用いた腸腰筋測定方法が注目されています。

しかし外傷患者に対する研究は少ないため、今回単施設での後方視的観察研究を行いました。

結果、非サルコペニア群に比しサルコペニア群では死亡率と肺炎発生率が高いという結果がでました。

 

当たり前といえばそうですが、きちんとした検討をしてデータを解析、反省、出していくことは大変重要です。

これは兵庫県災害医療センターのデータですが、我々も頑張らないといけません。

今救命センターの評価用紙を記入していますが、特に外傷での死亡例は当科はほぼなく、大変いい成績です。

引き続いてい頑張りましょう。

 

2020年03月05日(木)| NEWS

【開催中止のお知らせ】第3回岡山外傷診療フォーラム

 

2020年3月14日(土)開催予定、第3回岡山外傷診療フォーラムに関しましてご案内させていただきます。

新型コロナウイルス肺炎の影響を鑑みて、中止とさせていただくこととなりました。

ご参加をご検討いただいた皆様には大変なご迷惑をおかけする事となり、大変申し訳ございません。
何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。

2020年02月19日(水)| NEWS

【ご案内】第3回岡山外傷診療フォーラムを開催します

2020年314日(土)15:30より、当科 中尾篤典先生が会長を務めさせていただいている、

第3回岡山外傷診療フォーラムを開催します。

今回の当番世話人は、岡山市立市民病院 救急センター センター長桐山英樹先生となっております。

 

詳細はHPをご覧ください。

http://trauma-care-forum.kenkyuukai.jp/special/?id=30977

 

 

2020年02月10日(月)| NEWS