岡山大学病院は、救急領域の終末期医療に力を入れています。
県内の最重症患者が、“こども”から“おとな”まで当センターに搬送されてきます。救命を我々はめざしますが、十分な治療を施しても救命出来ない患者様も一定数おられます。救命が不可能となった状態なり、終末期と判断された場合、残された時間をどのように過ごすことが患者の思い・意思であるかを、多職種で構成された医療チームのもと、ご家族、患者様の意思支援を行い、患者様の最善の利益に叶うようにしています。また、最善の利益の中には臓器提供の選択される患者、家族もいらっしゃいます。
2017年から、当院では30例の臓器提供を行っていますが、終末期となる患者さまには臓器提供を選択する権利を有しています。脳死の方は脳死下臓器提供、それ以外であれば心停止後臓器提供といった選択肢があります。全ての方がその選択を叶えることが出来るわけではありませんが、限られた時間のなかで患者の思いに沿った最後の選択を最大限支援致します。
このような岡山大学病院高度救命救急センターの取り組みは、日本移植学会から、Best Donor Action Program Awardとして表彰されました。