薬剤師 Pharmacist

大川恭昌さん(専任薬剤師)

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Q. 専任薬剤師の仕事の特徴を教えてください。

私の仕事は、安全性を確保しつつ最適な薬物治療を最大限行えるように薬学的に患者様をモニタリングすることです。救急の患者様は小児から高齢者まで様々で、複数の薬剤を使用することがほとんどです。そして病態が刻一刻と変化するに伴い、薬物動態も変化します。そのため個々に合わせた薬剤選択や投与量、副作用のモニタリングを毎日細かく行っています。また様々な病態に合わせた薬剤情報を早急に提供するために、普段から調べるツールを知っておく必要もあります。

Q. チームの一員としてコミュニケーションで気をつけていることはありますか?

薬剤師として、ベッドサイドを含め現場に極力常駐することを前提にそれぞれの職種に対応したコミュニケーションを日々とっています。医師とは今後の薬物治療における薬物投与設計の相談、看護師とはADL向上に向けた鎮痛薬や剤形変更の相談、時には臨床工学技士へ呼吸器や透析の設定について情報共有をします。

Q. 薬剤師として働くことのやりがいは何ですか?

救急のスタッフはチームワークが重要です。患者様の治療において薬剤師もチーム医療の一員として、専門分野である薬物治療について貢献できたと実感したときにやりがいを感じます。

薬剤師の関わり

岡山大学病院高度救命救急センターでは重症患者を受け入られるEICU病棟として14床を有しており、救命救急入院料を算定する治療室として入院基本料の病棟薬剤業務実施加算2を算定しています。EICU病棟への入室患者は小児から高齢者まで様々です。そのため個々に合わせた薬剤選択が重要で、病態の変化に応じた速やかな薬剤変更が行われます。
薬剤師の主な業務として、抗菌薬の適正使用を実施するために臓器移行性や薬剤感受性を踏まえた薬剤の選択や投与量の調整、腎機能低下時や透析時の薬物投与量に注意を払っています。また、容態の変化に合わせ薬剤投与の追加や不必要な薬剤投与の中止を提案し医師を含めた多職種でディスカッションを行うことで、常に最適な薬物治療を達成するよう積極的な介入を心掛けています。もちろん基本業務として薬物相互作用の確認や薬品管理等も行っています。