当センターの特色
Features of our center

終末期医療と臓器提供

私たち岡山大学病院高度救命救急センターでは、命の危機に直面している方々に最善の医療を提供し、救命を果たすことはもちろん、社会復帰いただくことを最終目標に日々診療をおこなっております。

しかし力及ばず、救命叶わずお看取りを選択せざるを得ない方がいらっしゃるのも事実です。

『助からないとわかったなら、不要な延命処置はやめてほしい』そうおっしゃられる方・ご家族がいらっしゃいます。『助からないのなら、病気で困っているひとの助けになりたい』そうおっしゃられる方・ご家族もいらっしゃいます。

皆様や皆様のご家族がそのような状況になった時に、どのようなお看取りを希望されるのか、親しい方々とお話をされたことはありますか?

お看取りの選択肢しか残されていない状況で最も大切なのは、ご自身の『終末期のあり方』について家族と話し合い『どのように看取るのか。看取られるのか』を意思表示しておくことだと、私たちは考えております。

臓器提供は、脳死後あるいは心臓が停止した死後にできます。2010年7月17日に改正臓器移植法が施行され、ご本人の臓器提供の意思が不明な場合でもご家族の承諾があれば、臓器を提供できるようになりました。

私たち岡山大学病院高度救命救急センターではお看取りのいち選択肢として、臓器提供のお話をさせていただいております。それは、ご本人が生前に示された『最後の意思』を尊重すると同時に、ご家族の意思を尊重するためのものです。

私たちは医学的に救命不可能と判断された場合でも、可能な限りご本人・ご家族の『最後の意思』が叶うように皆様に寄り添いたいと考え、日々診療に取り組んでおります。